アメリカでは公的な健康保険制度がなく、病気になると高額の医療費がかかるため治療よりもまずは予防的観点から健康を考える「セルフメディケーション」の概念が強いです。
そのアメリカからサプリメントは普及したとされています。
1910年代にビタミンが発見されその後サプリメントとして消費されるようになったと言われています。
その後さまざまな商品が発売され、それぞれのサプリメントの定義が乱立、運動が激化するなか、1976年に条例や法改正によりサプリメントを医薬品に分類されることが禁止されました。
一般に疾病予防や生体の機能改善に関する栄養学の研究はアメリカが世界をリードしているといえるでしょう。
ビタミン、ミネラルから植物の抗酸化成分(ポリフェノールなどのファイトケミカル、スーパーフード)にいたるまでたくさんの研究が行われてきていました。
そして、サプリメントを利用した栄養学が科学的根拠に基づく方法として確立し、専門家が活躍しています。
消費者側もサプリメントに関して有用な情報を得やすい環境にあります。
「機能性食品」とは、通常の食品成分の中にもともと存在する「生体調整」機能を人工的に抽出・強化した食品で明確な科学的根拠のあるものをいい、1980年代に日本が提唱した名称ですが、今では世界的に用いられています。
商品化されている多くはサプリメントとか健康食品と呼ばれているものです。
日本で流通し始めた当時は、有効性や安全性が怪しいものもありましたが、1991年に厚生労働省は有効性や安全性が基準を満たした健康食品を「特定保健用食品」いわゆるトクホとして認定しました。
その後、2001年には基準を満たしていれば許可申請を経ずに栄養成分の機能表示ができる「栄養機能食品」を認定、この両者を合わせて「保険機能食品」として認定しました。
日本でもセルフメディケーションは浸透しはじめています。
国民の医療費削減の観点からも政府が積極的に予防医学に力を入れているのは承知の通りです。
これまで健康問題は病気の早期発見、早期治療が中心でしたが現在では予防医学の重要性が認識されるようになりました。
そして、健康を維持し疾病を予防することが最も大切なこととして協調されています。
これから、ますます健康志向が高まる社会においてサプリメントは重要な位置づけになることは間違いありません。
上手に利用することで私達のどうやって健康寿命を延ばしていけるか、一人一人が考えていかなければならないと思います。